<夏祭りで青君が買ったもの> 青君3~4才
青君の幼稚園で親子の夏祭りのイベントがあった。
「子供は浴衣で来るように」とのお達し。
青君の浴衣、ちょっと丈が短くなりつつあるけど、ま、いっか。
浴衣と言ったら下駄だけど、下駄は持ってないから、ビーサン。
子供を自転車の前と後ろに乗せて3人乗りで幼稚園へGO!
夏祭りは盆踊りなどいろんなイベントが組まれている。
イベントの中に「楽しいショッピングタイム」ってのがあって、
園児が2回くらいお買い物ができる。
その様子を私は録画していた。
【一回目のお買い物】青君はカラーボールを買ってきた。
青君「これ、買ってきた~」
私 「あら、いいじゃん」
【二回目のお買い物】青君が何かを買ってきたが、小さくて何を買ったのか分からなかった。
私 「今度は何を買ってきたの~?」
青君「これー!」
青君が握っていた小さな手を広げると、赤いチューリップの形の髪飾り。
私 「えーーー!夢ちゃんに買って来てくれたのー?」
青君「うん!」・・・と頗るニコニコ。
こんな小さな子が自分の欲しい物を買わないで、夢ちゃんの為に髪飾りを買ってきてくれた。
この時、私は感動してカメラがグラグラ揺れたらしく、
あとでテレビで見たら、画面はブレブレ。
「えーーー!夢ちゃんに買って来てくれたのー?」という私の声しか聞こえなかった。
あの日から長い時が過ぎたけど、
夢子は、今でもたまーに、思い出してこう言う。
「青君が幼稚園の夏祭りで私にチューリップの髪飾りを買ってきてくれたんだよねー」と。
私 「あれ?チューリップだっけ?」
夢子「チューリップだよ。赤いチューリップ」
私 「大事にしてるの?」
夢子「絶対捨てない!宝物だから」
「絶対捨てない。宝物だから」
夢子はずーっと、この台詞を言い続けて、ここまで生きてきた。
あのチューリップの髪飾りは、きっとこれからも彼女が死ぬまで宝物なんだと思う。
青君と夢ちゃんは、勿論、ここまで喧嘩もしてきた。
これからも喧嘩するかもしれない。
でも今後、二人が何かで喧嘩して、夢子が「青君のやろー!」と思う時があったとしても(笑)、
ふと部屋を片付けていた時、
あのチューリップの髪飾りを見つけて
「ハッ!」と思ってくれるかもねーと思う。
それは逆もしかり。
青君が夢子から貰って、すごく大事にしている物がある。
今後、青君が「夢子のやろー!」と思う事があっても(笑)、
夢子からもらった物を見て「ハッ!」と思うかもねー。
二人にとって、プレゼントその物も宝物だけど、
「プレゼントをあげたい」という優しい気持ちを貰った【思い出】も二人の宝物なのかもしれない。
Thanks☆