<夢子の楽しい迷子> 夢子2~3才位
青君は迷子になったことがない。
子供って、こんなもんかな?と思っていたら、
夢ちゃんときたら何度も迷子になり、真っ青になったこと、数知れず。
ある日、二人を連れて大型ショッピングセンターの食品売り場に行った。
食品売り場に行くと、私は料理のメニューを考えて、必要な材料を考えて、じゃ、どれを買おうかな?値段とお財布の相談をして・・・と、
メッチャ頭を使う。
・・・と頭を働かせている間に、夢子がいない。
あれ?あれ?どこ行った?
私「青君、夢子は?」
青君「分かんない」
今日着てきた服の色と形で夢子を探す。いない。
そのうち全館アナウンスで「迷子のお子様をお預かりしています。
白いTシャツにピンクのスカート、3才位の女の子・・・」
私「うちだ!」
きっと、ママと離れてしまってオイオイ泣いてる。早く行かないと。
青君と走って案内所に行き、預かり場所を聞いて夢子を迎えに行く。
預かり所のドアを開けたら、夢子がお店のお姉さんと手遊びかなんかして遊んでいた。
ニコニコしてる横顔が見えた。
泣いてなかった。笑ってた。良かった。・・・と思ったら、
夢子が私の顔を見た途端、「あ・・・ママ・・・」と
すごーく イヤ~な顔 をした。
「わたし今、お姉ちゃんと楽しく遊んでたのに、ママが来ちゃったー。
せっかく楽しかったのに。ガッカリ!」そんな夢子の心の声。
マジか。私、嫌われた(笑)
私はお姉さんに「すみませんでした。ありがとうございました」と言って、夢子に「さあ、帰ろう」と手を出した。
夢子はシブシブ椅子からおりて、
何度もうしろを振り返り、
夢子「お姉ちゃん、またね、またね、またねー」と笑顔。
お姉さんも「うん、夢子ちゃん、またね」
夢子「お姉ちゃん、またねー、またねー」
「バイバイじゃなくて、またねー!かよ。ハイハイ、お姉ちゃんとの別れがそんなに名残惜しいのね。わかった、わかった。ママが迎えに来たのは迷惑だったわけだ。お前はもっとユックリ迎えに来てもらった方が良かったんだな?!ハイハイ。急いで迎えに来て悪かったな!」と心の中の私。
普通さ、迷子になった子供って「ママー、ママー」って泣いてるけど、ママが迎えに来ると、手を出してダッコをせがんで、しがみついて、ヒックヒック言いながら泣き止むもんじゃない?
私は手を繋いで食品売り場に戻ったけど、さすがに発する言葉がなかった。
黙って歩いた。
反対に夢子は「楽しかった~」みたいにキャピキャピしてた。
あの時は、私も大人げなく「母親に対して、あのイヤ~な顔はないよね」と、ちょっと怒っちゃった。
自由人・夢子が迷子慣れすると、こうなる。
まあ、子供だから楽しい方に流れるし、
楽しかったら、ずっと楽しいことをしていたいし、
まあ、そうなるよね。
以上、夢子の楽しい迷子。
今は笑い話でしかない。
あの時は笑えなかったけど。
でも、こういうトンデモおもしろエピソードは、
「興味津々探検隊の隊員・夢子」の方が圧倒的に多い。
やっぱ子供の性格かな。
ただ、世のママは、事件、事故だけには気をつけて。
子供を力の限り守ってあげて欲しいと切に願う。
Thanks☆